SIX VISAGES(シス・ヴィサージュ)― 六つの顔、それぞれの物語 ―
六つの感性が交差する、二日間だけのネオビストロ
TROIS VISAGES(トワ・ヴィサージュ)、そして運営元である株式会社GROVE DISHにて、日々研鑽を重ねる六人の若き料理人たち。
それぞれが歩んできた道、土地の記憶、受け継いできた想いをひと皿に込め、
この瞬間、この場所でしか生まれない料理を創り上げます。
多様な感性が響き合い、個性が交わることで立ち上がる“ビストロ料理”の新しいかたち。
二日間だけ開かれるネオビストロ Six Visages(シス・ヴィサージュ) にて、
次世代を担う才能が描く、唯一無二の体験をお楽しみください。
サステナブルな美味しさと、次世代の表現
本家 TROIS VISAGES(トワ・ヴィサージュ)は、2026年版ミシュランガイドにて三年連続となるミシュラン一つ星を獲得し、さらにグリーンスターを受賞しました。
生産者との共創、環境に配慮した食材選定や調理法など、
“持続可能な美味しさ”を追求し続けています。
今回の「Six Visages」では、その理念を受け継ぎながら、六人の若き料理人たちにスポットを当て、
それぞれの感性と個性で“ネオビストロ”という新たな形を表現します。
未来へとつながる料理の可能性を体験する、二日間限りの特別な時間をお楽しみください。
MENU SIX VISAGES
Amuse
人参のタルトと菊芋のポタージュ 関川 裕太
フランス料理を学ぶ中で、
「フランスの食材は味が濃く、日本の野菜は繊細で物足りない」
そう感じていた時期がありました。
しかし、須永農園さんの畑で野菜を口にした瞬間、その印象は大きく覆されました。
土の力、野菜本来の甘みと香り、そして須永さんの想い。
そこには、料理人として向き合うべき確かな“もの”がありました。
本日のウェルカムフードは、須永農園さんの野菜だけを使い、
その力強さとやさしさを素直に表現しています。
この一皿から、
Six Visages ― 六人の若手料理人それぞれの物語が始まります。
どうぞ最後まで、ごゆっくりお楽しみください。
Entrée 前菜
ポワローヴィネーグル × すき焼き 犬飼 裕也
フランス料理への憧れと、実家の食卓の記憶を重ねた前菜です。
須永農園さんのポワローネギを使ったテリーヌは、野菜の甘みを主役にした仕立てです。
合わせるのは、日本に約200頭しかいない、
シェフ國長の生まれ故郷・山口県でのみ育てられている希少な無角和牛の端肉を使ったタルタルです。
卵黄と自社畑のハーブを合わせた、
ネギを食べるためのソースとして添えております。
フランス料理と、私の思い出の家庭料理から生まれた一皿です。
サステナブル要素|サステナブルな方法で飼育された無角和牛の端肉の利用
パテ・アン・クルート 関川 裕太
フランスの古典的前菜、パテ・アン・クルート。
現在の職場で迎えた自分の誕生日に、感謝を込めて振る舞った思い出の料理です。
新潟の越後もち豚をベースに、地元・新潟の越後味噌でマリネすることで、
米麹の香りと脂の旨味に奥行きを持たせています。
付け合わせには、規格外となった新潟県産ル・レクチェのジャムを添えて。
切り分けて楽しむ、フランスの食卓をイメージした一皿です。
サステナブル要素|規格外食材の使用
千葉県産ほうれん草とズワイガニのラヴィオリ 江藤 純柄
北海道・函館のレストラン時代、料理人一年目に任された、
失敗を重ねながら覚えた料理で、今では最も得意なラヴィオリの一皿です。
冬の味覚・ズワイガニと合わせるのは、
千葉県鴨川にある我々の畑で育てたほうれん草。
レストランで出る野菜の端材をコンポストで肥料にし、
この日のために育てました。
思い出の料理と循環する食の取り組みを重ねた、
私なりのフランス料理です。
サステナブル要素|自分たちで土から育てた畑の食材を使用
アンコウのフロマージュ・ド・テッド 藤原 紀輝
ソース・ラヴィゴットとサラダ仕立て
フランスの伝統料理「フロマージュ・ド・テッド」を、
ゼラチン質豊かな北海道産アンコウで表現しました。
アンコウは「捨てるところがない魚」とも言われています。
身は昆布でマリネしてテリーヌに、
骨や皮などから取った出汁は乳化させ、
コクのあるピルピルソースに仕立てています。
食材を余すことなく使う発想と、
クラシックへのオマージュを込めた一皿です。
サステナブル要素|フードロス削減と自社農園のハーブの使用
Plat メインディッシュ
富士山サーモンのパイ包み焼き 緑茶のベアルネーズ 犬飼 裕也
フランス料理の技術が詰め込まれた、パイ包み焼き。
料理人になりたての頃から憧れてきた仕立てです。
幼少期を過ごした静岡、富士山の麓で、
水にこだわり育てられた富士山サーモンを使用。
クラシックなベアルネーズソースに使用するハーブには緑茶を使い、
爽やかな香りとほのかな苦味を添えて仕上げました。
サステナブル要素|サステナブルな方法で飼育されたサーモンの使用
鹿の赤ワイン煮 ロワイヤル風 関川 裕太
古典フランス料理の名作
「リエーヴル・ア・ラ・ロワイヤル」への敬意から生まれた一皿。
初めてフランスを訪れた際に味わい、
料理人としての原点となった記憶をもとに、
鹿肉で再構築しました。
煮込んだ肉とミンチを合わせ、再び煮込むクラシックな製法。
ソースには、コニャックの代わりに新潟で選んだ熟成古酒を使用しています。
濃厚なソースと、ほろほろの肉の一体感をお楽しみください。
サステナブル要素|害獣として指定されている鹿肉の使用
炭火で焼き上げたバベットのラケ みりん粕 江藤 純柄
フランスのビストロに欠かせないバベットステーキを、
日本の発酵文化と掛け合わせた一皿。
ケータリングの現場で学んだ技法に着想を得て、
地元・千葉県流山発祥の本味醂の副産物「みりん粕」で
バベットをマリネしました。
本来は廃棄されることも多いみりん粕ですが、
甘みと香り、発酵の力で肉をやわらかく、旨味を引き出します。
マリネ液は赤ワインと合わせ、ソースとして無駄なく使用。
炭火で香ばしく焼き上げた、新しいバベットステーキです。
サステナブル要素|廃棄されるみりん粕の使用
ウズラのファルシ ソース・キュリヴェール 藤原 紀輝
私が TROIS VISAGES で一番鶏を捌いている食材です。
得意なウズラを一羽丸ごと使い、骨を外して詰め物を施しました。
中には穀類のリゾットを詰め、巣に見立てた牛蒡のフリットを添えています。
鶏出汁のソース・シュプレームと、
グリーンカレーのソースをアクセントに。
クラシックな技法に多国籍の香りを重ねた、
私なりのフュージョンをお楽しみください。
サステナブル要素|規格外野菜の使用
Dessert デザート
川場村産ブランド米「雪ほたか」のリオレ 青木 沙奈恵
私の地元、群馬県・川場村のブランド米「雪ほたか」を主役に、
伝統的な米のデザート“リオレ”に仕立てました。
同じ米から生まれる日本酒のアイス、米のチップスを添え、
シンプルに米本来の甘みと香りを表現しています。
使用済みのバニラの鞘を再活用したバニラシュガーで香りを添え、
食を通して次世代へつなぐ想いを込めたデザートです。
サステナブル要素|使用済みのバニラの再利用
やよいひめのヴァシュラン 青木 沙奈恵
ヴァシュランは、地方で働いていた頃にひとり東京を訪れ、
その美しさと繊細さに衝撃を受けた思い出のデザートです。
レストランで初めて任されたデザートでもあり、
今の自分をつくるきっかけとなりました。
使用する苺は、幼少期から親しんできた親戚の苺農家のもの。
形が不揃いで市場に出せない苺はコンフィチュールに仕立て、
そのまま食べて美味しい苺とともに余すことなく使用しています。
軽やかなメレンゲ、甘酸っぱい苺、
地元の飲むヨーグルトを使った爽やかなアイスを合わせ、
レストランでしか味わえない出来立てのヴァシュランに仕上げました。
サステナブル要素|市場へ流通しない不揃いな苺の使用
苗目さん平飼い卵のスフレケーキ 木下 美沙樹
ホテルでの修行時代、毎日のように焼いていた思い出のスフレケーキ。
出来立ての“ふわふわ”食感を味わえるのは、
本来、作り手だけの特権でした。
今回は、その感動をそのままお届けします。
使用するのは、自社農園のある鴨川でお世話になっている
苗目農園さんの平飼い卵。
地域の環境と共に育った、コクのある卵です。
卵を主役に仕立てたスフレに、
濃厚な卵黄のソースとバニラアイスを添えて。
ぜひ出来立てをお楽しみください。
サステナブル要素|耕作放棄地でサステナブルな農法で育てられた鶏の卵を使用
津久井在来大豆のガレット・デ・ロワ 木下 美沙樹
学生時代に復興活動に携わった、思い出深い津久井在来大豆を使った一品。
フランスの新年菓子・ガレット・デ・ロワは、
初めてコンテストに挑戦した私の原点のお菓子です。
試行錯誤を重ねた経験を活かし、
今回は津久井在来大豆100%のきな粉を
パイ生地とクリームの両方にたっぷり使用しました。
素材は極めてシンプルに、
きな粉の香りとコクが口いっぱいに広がる味わいです。
添えているチュイルは、
学生時代を過ごした校舎から見えた銀杏並木をイメージしています。
サステナブル要素|日本古来の在来種の復興と地産地消